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自分の身は自分で守るしかないんだ…ということを身をもって知った24歳の夏。

大学時代からの友人にZくんといういい意味でも悪い意味でも少年のような同級生がいます。
イベントの企画が大好きで、しかも実行力にあふれているという彼は、いたずら好きでいつも元気いっぱい。
多少口が悪いときはありますが、表裏のないというなかなか個性的な人物です。

彼とは縁があり、就職した会社も同じで付き合いは今でも続いています。

彼は社会人となってもその企画力と実行力を活かし、同期メンバーや歳の近い先輩たちと海水浴やキャンプ、花見にスキーなど、季節ごとに楽しいイベントを計画してくれました。

おかげで、『世間がイメージするような若者時代』のようなキラキラした思い出をたくさん作ることができ、彼にはとても感謝しています。

ただひとつだけ…。
個人的にとても後悔している汚点のような思い出がありまして…。

24歳の夏。
強い日差しが降りそそぐまさしく海水浴日和でした。

Zくんが企画してくれた海水浴に10人くらいで来ていました。
ひと泳ぎしたあと、Zくんは「ビーチバレーをしよう」とみんなに提案。
いいねいいねと場も盛り上がりました。

私はもともと肌の色が白く、日焼けすると火傷みたいになってしまう体質なため、レジャーシートの上で海水で落ちてしまった日焼け止めを塗り直そうとしておりました。
それを見たZくん、
「日焼け止めとか塗りよると?あはは。おれなんか日焼けオイルだぜ。女みたいだな。あはは。男なら黒く焼けよ」と。

負けず嫌いの血が騒いだ私。
「よし!塗るのやめた!なんも塗らん」

私はウオーーと言いながら砂浜に飛び出していき、それから数時間ビーチバレーを楽しみました。

翌朝。
やってしまった…。
肩から背中にかけて真っ赤っか。
痛みはどんどんひどくなりヒリヒリと火傷状態。
すごい数の水ぶくれになってしまいました。

1週間たって次第に痛みも和らぎ、背中を鏡で見て気を失いそうになりました。
肩あたりから背中にかけてたくさんのシミができていたのです。

20代なのに背中はおじいちゃん…。

Zくんに会ったときに私は文句を言いました。
「おい、おムコに行けない背中になったけどどうしてくれるんだ」と。

Zくんは「あはは、アホやね」と笑いながら「そんなことよりあとでラーメン食いにいこうぜ。友泉亭にうまい店があるぜ」とか言いながら歩いていってしまいました。

それから20年以上経った今でも、かろうじてムコにはいけましたが背中はおじいちゃんのままです。
背中の汚点の思い出です。

彼からは今でも「今年こそ店長に会いに行こうぜ」と陽気な年賀状が届きます。
(※学生時代同じコンビニでアルバイトをしており、そのときお世話になった店長のこと)

彼に罪はありません。
言うも自由、それをどう受け取りどう行動するかも自由なわけですから。
(そもそも『日焼けオイル塗るより何も塗らない方が肌に悪い』って当時知らなかった…。逆だと思ってました…)

自分の身は自分で守らなければいけませんね。

「いや、おまえがどんなにバカにしようとおれは塗るよ、日焼け止め」と言える立派な大人になれるよう日々努力をしているところです。